ヤベー奴来ちゃったよ編 42

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ガタン!机に乗っけた時机がずれてでっかい音がしたけど大丈夫!今日テンコーしてきたばっかだもん、授業のタイミング知らなかったノ!…これで騙せる。ア、そーね、因みに言うと今まさに授業中っぽいわ。いつの間にか先生が黒板とお話してる。私一切聞いてない。真面目にノート取っても頭に入らなかったら意味、無いじゃん…?

ていうかねぇ、これは現役高校生にわかりやすく高校○○を説明する参考書じゃないの!学習・勉強なんて肩書無いの!自分で言いたくないけど、これガチで暗記するくらい読んだらバカになると思う。

暗記するなら他当たってクレ。それかもうちーっと待て。今のこの文章のひどさは語り継げられちゃマズいのじゃ。ワカルダロ?

「…ここは…コナミカンと…CDはかけ流し………ドン!」

ホラナ、担任までオカシクなってやがる。最後の”ドン!”のトコはな、一人でじゃんけんやってたゼ。小学生かよ。しかもクラスの奴誰一人笑わねぇからな。慣れすぎ。滑りすぎ。笑わせるの下手すぎメンタル強すぎ尊敬に値するかもだわ。
全体的に何言ってるのかわからないせいで、この人が作るテストでいい点取れたら模試で困りそうな雰囲気を察した。よく観察してみれば話聞いてる人、多分ゼロ。読書っていうベタな放棄してる人から、こっそり教室抜け出そうとカタツムリよりも遅いパントマイムで忍者の動きをしている男子、それからカフェやってる奴もいた。とんでもねぇ。

…と、これは嘘ダ。私が来たからには私がこの場所を制覇する。つまり私以外に目立ったヤツがいてはならん。デフォルトで居るのもダメでーす、つーか元々居なかったし(メタい)。ここ、真面目校なんで。

お隣さんはちゃんと話を聞いているみたいで、板書とやらも写していた。私はノートも鉛筆も持って来てないので困ってますね(棒)。トランクを開けたら、朝買ったパンと、突っ込んだ札だけが寂しく佇んでいやがって、思わず叫びたくなった。というか叫んでやった。だってこの教室は、今日から私のモノですから。

「なんも入ってねェのカヨ!!」

案の定授業は一時停止し、全員といっても過言ではない量の人々がこちらを見る。おやおや、私は人気者になったのかな?ウーン、いい気分だ、頭がふわふわする。……ゴメン嘘、私薬とかやってないタイプの真面目代表チャンだからさ、めっ…めまい?そのめまい、とか…よくわかんなーい(棒)。いやわかるけど。わかるけどさ、エー…アー…ウン、その、あるじゃん、いろいろ?なんかこう…これがあぁして、アレがどうなってこうして…みたいな、そんな感じの自然の原理。それが私の初期設定みたいなモンだからさ、ホラ、ネ…?とりあえず”頭がふわふわする”とかいうヤベー奴みたいな発言は聞かなかったことにしてくれや。…アリガトー(棒)

「おっと皆さんすみません?…えぇ、私も、身の丈に合った行動を取りたいと、まぁ…常日頃、思っておりますよ…。だから授業の邪魔するのは控えマース、どーしても邪魔したくなったときはゴメンだわ」

早口で捲し立て、着席する。トランクにはもう用が無いので適当に床に転がしておく。再びガターン、と肩が跳ねるような衝撃が床から教室全体に、それから下の階にまで伝わっていったが、音の発生原、当の本人左賀は眠っていた。
すやすやと、眠っていた。

お隣さんは思わず手持ちのシャーペンで頬をひっかき抉り回してやろうかと思案したそうな…「ンなことさせねぇよ」